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乳がん=貧しい地域で死者増える=死亡率に最大11倍の差

 ゴイアニア州の医療関係者が行った調査によると、貧しい地域では裕福な地域より乳がんによる死亡率が11倍も高い事が判明したと28日付エスタード紙が報じた。
 乳がんによる死者と人間開発指数との関係を2002年と2011年で比べた結果、南伯や南東伯での死亡率は他の地域より高いものの、死者数の伸び率は、北伯や北東伯が圧倒的に高かった。
 患者の死亡率が最も伸びたのはマラニョン州の年11・2%で、ピアウイ州やパライバ州でも、年9・8%と9・3%増えていた。
 これに対し、サンパウロ州の患者の死亡率は年1・7%減少。パラナ州や南大河州、リオ州、連邦直轄区でも死亡率は低下した。
 公共医療関係者は、この理由を人間開発指数の低い州ではがん発見や治療用の資金が不足し、患者も十分な治療が受けられないためとしており、マンモグラフィーを始めとする施設整備や医療機関の利用状況ががん撲滅のための国家プログラムのないナイジェリアと同水準の州もあった。
 専門家は、ブラジルの公共医療は改善されてきているが、貧しい地域を中心とした施設その他の整備はまだまだ不十分だと指摘している。