景気後退や失業者増加で、子供の日商戦は、額や品数を抑え、現金払いという消費者が増えている上、ナタールも贈り物の主流は庶民でも手が届くパネトーネとの声も上がっていると5日付エスタード紙が報じた。
好景気の時も貯金などを考える人が少ないブラジルでは、現在のような高インフレや景気後退、失業者増加による債務不履行増加や購買力低下は不可避だ。電気や水道代などの政府統制価格の大幅値上げなどによる物価高と実質所得減で貯蓄を食いつぶす人も増えている。
子供の日商戦に関するアンケート調査では、プレゼント購入予定者は75%で昨年の81%より減った。また、物価が10%近く上がる中、プレゼントの額は昨年並みかそれ以下にする予定の人は59%おり、その理由も他の支払いがあるが27%、インフレが22%、先に電気や水道代を払うが20%などとなっている。
同商戦での買い物予定額平均は14年の210レアルより10・8%少ない188レアルで、100レアル以下の品が51%を占める見込みだ。14年は41%だった。
子供の日に買い物をしない理由は、借金があるからが33%、失業中が18%を占めた。また、金利高や将来への不安から分割払いを避ける傾向が強く、一括払いを好む人が54%から64%に増えた。また、支払い方法も現金が50%から57%に増えた。おもちゃを買う予定の人は47%から40%に減り、電化製品購入予定者は23%から28%に増えた。
子供の日商戦はナタール(クリスマス)商戦の前哨戦で、買い控え傾向が強まる事があっても、弱まる可能性は少ない。バウドゥッコ、ヴィスコンチ、トミー銘柄で知られるパンドゥラタ社は、高価な贈り物を避けたい顧客がパネトーネやチョコトーネを利用すると考え、値上げ幅をインフレ以下に抑え、製造量を昨年比10%増す予定だ。