ブラジル筝曲宮城道雄の会で名誉会長だった小倉祐子さんが5日、心不全のためサンパウロ市のメトロポリターナ病院で逝去した。先月25日から入院治療中だった。享年85。
1930年、サンパウロ市に生まれ、幼少より母親に筝や三弦の指導を受ける。52~56年の訪日時には宮城道雄師の指導を受け、同師直門として免状を授与される。
帰国時には、初めてブラジルに十七絃箏を持ち帰り、尺八奏者の石見梅旭氏らと三曲若葉会(後の筝曲宮城会、81年創立)を結成、日本音楽の普及に努めた。
78年の移住70周年や08年の同百周年で記念公演を行い、95年の日伯修好百周年には日本本部から35人の演奏者を招聘し、サンパウロ市立劇場で演奏会を行なった。14年には宮城道雄生誕120年を記念した特別表彰を受けている。
昨日6日、サンパウロ市パース墓地に埋葬された。初七日法要などは未定。
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