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来年のフェスでトリをつとめるフローレンス&ザ・マシーン(Raul Aragão- I Hate Flash/Rock In Rio)
来年のフェスでトリをつとめるフローレンス&ザ・マシーン(Raul Aragão- I Hate Flash/Rock In Rio)

ロラパルーザの出演者発表=注目の今年のメインは?

 6日、サンパウロで毎年恒例のロック・フェスティバル、「ロラパルーザ」の出演ラインナップが発表され、エミネムとフローレンス&ザ・マシーンが来年3月12、13日にインテルラゴス・サーキットで開催される同フェスの大トリを飾ることになった。
 12年からサンパウロで毎年開催されているロラパルーザは、アメリカはシカゴで開催されている同名フェスのいわば南米チェーンで、毎年3月に、チリのサンチアゴとアルゼンチンのブエノスアイレスとサンパウロの3会場をツアー形式で回っている。
 ロラパルーザは、リオの大型ロック・フェス「ロック・イン・リオ」の大衆路線とは一線を画し、過去の実績よりも、今現在、新鮮で刺激的な音楽表現をしているアーティストの出演を重視している。いわば、未来の大物ロック系アーティストを育成するタイプのフェスだ。
 今回は特にその傾向が強い。2日間の開催中、1日目のトリはヒップホップ界の大物ラッパーのエミネムだが、2日目のトリをつとめるのは、イギリスの女性ロックシンガー、フローレンス・ウェルチ率いるフローレンス&ザ・マシーンだ。彼女は2009年にデビュー、今や英米でアルバムが初登場1位になるほどの人気だが、ロック・フェスの世界では今年からトリをつとめはじめた、いわば「真打の一年生」的な存在だ。
 フローレンスは13年の「ロック・イン・リオ」に新人枠で出演した際にも大喝采を受けており、今回のロラパルーザでもかねてから期待が高かった。
 また、その他にも、イギリスの人気フォーク・バンドのマムフォード&サンズや、パワフルな黒人女性シンガー、ブリタニー・ハワードを擁するアメリカのロックバンドのアラバマ・シェイクス、オーストラリアの幻想的なロックバンド、テイム・インパラなどが、公式サイトの発表ラインナップでメインの太字枠を占めた。いずれも、この3年以内に台頭した20代の若いバンドばかりだ。
 また、ブラジルで大人気のエレクトロでは、世界的人気DJのディプロとスクリレックスが組んだユニット、「ジャックU」の登場も話題だ。
 こうした若手に、日本で爆発的な人気を誇る元イギリスの国民的人気バンド、オアシスのノエル・ギャラガーが、メインの一角をなす。これが日本のフェスでの基準だと「エミネムとノエルだけが有名」ということになるが、この思い切りの良い大胆さがロラパルーザの特徴だ。
 今回のラインナップは若い音楽ファン層には概ね歓迎で迎えられているが、年齢層が高い層には「誰だこれは?」「これまでで一番弱い」などの声も聞かれている。だが、2012年にサンパウロでロラパルーザがスタートした際も、同様の反応は起こっていた。(同フェス公式サイトなどより)