保健省が5日、今年に入ってからの8カ月間のデング熱による死者が693人に達し、大流行した13年の年間の死者数を既に上回ったと発表したと6日付エスタード紙やG1サイトが報じた。
1月4日~8月29日の統計によると、今年のデング熱患者(擬似患者も含む)は141万6179人(重症者は1284人)で、過去最多だった13年同期の145万2489人を若干下回ったものの、死者数は昨年同期の407人を70%上回り、13年全体の674人も既に超えた。
感染最多はサンパウロ州の66万7500人で、人口10万人当たりの罹患者は1516人。死者数も全体の58%を占める403人に及んでいる。
死者数でそれに次ぐのはゴイアス州の67人だが、同州の10万人当たりの罹患者は16979人で状況はより厳しい。州別の死者数は以下、セアラ州50人、ミナス州47人、パラナ州24人と続く。
人口10万人当たりの罹患者を地域別に見ると、中西伯1126・30人、南東伯1069・60人、北東伯453・7人、南伯180人、北伯157・7人で、患者数の上位5州はサンパウロ州、ミナス州、ゴイアス州、ペルナンブコ州、セアラ州だ。死者が出てない州はアクレ、ロライマ、セルジッペ、サンタカタリーナの4州のみだという。
サンパウロ州の場合、冬の間も患者発生が続いており、サンパウロ市のフェルナンド・ハダジ市長は4日、デング熱撲滅のため、保健局職員らが民家に強制的に立ち入る事を認めた。
保健省では引き続き、州や市と連携して予防措置を講じていく意向で、高熱や体の痛みなどの症状が出た時は、早めに受診するよう勧めている。
また、致死率はより低いが、同じ蚊が媒介するチクングニア熱の患者は1万2170人(確定されたのは3948人)で、バイア州、アマパー州、ロライマ州、南マット・グロッソ州、連邦直轄区では国内感染も既に確認されている。