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移民110周年に向けた準備をはじめよう

三笠宮同妃殿下ご夫妻がご来伯された1958年のパウリスタ新聞の記事

三笠宮同妃殿下ご夫妻がご来伯された1958年のパウリスタ新聞の記事

 秋篠宮殿下のご来伯日程が正式発表となった。28日に着聖なさるので、ちょうど2週間後だ。11月8日まで12日間も滞在される。その間、サンパウロ市、パラナ州4都市、南麻州カンポ・グランデ、パラー州ベレン、首都、リオで日系人らとお会いになる過密な日程だ▼今回もサンパウロ州はサンパウロ市のみだが、パラナ州は入植百周年ということもあり4都市を訪問される。パラナ州を多く訪問されるようになったのは、皇室に繋がりの深かった上野アントニオ下議の存在が大きい▼次の機会、おそらく2018年の移民110周年にはぜひサンパウロ州地方部にも足を運んでいただけないかと祈念する。皇室初ご来伯だった三笠宮殿下ご夫妻は、リンスやマリリアも訪問された。残念なことに、それ以来57年間、どなたも来られていない▼1939年にはノロエステ線だけで9500家族(5万人)が住んでいた。パウリスタ線、ソロカバナ線もしかり。当時は収奪農業だったから、土地が痩せた後、北パラナや麻州、ゴイヤス州、南部州へと次男や三男が移って行った▼日本移民の大量入植の原点はこの3線沿線であり、ここから全伯に広がって行った。戦前の国粋気運を強く持った家長が大量に入ったがゆえに、戦後の勝ち負け抗争の激震地にもなった。その傷跡を今も残す地域でもある▼110周年はもう3年後だ。今から準備を始めよう。元気のある聖南西や3線の各連合会が中心となって、数万人があつまる皇室歓迎行事を企画し、すぐに招待状を出したらどうか。その行事では会役員だけでなく、優秀な日本語学習者にも挨拶をさせよう。サンパウロ州地方部の再活性化への第一歩になるに違いない。(深)