ホーム | コラム | オーリャ! | 「子供の日」を迎えて

「子供の日」を迎えて

 去る12日は「子供の日」だった。TVにはサンパウロ州内陸部から、一族郎党に頼まれてサンパウロ市3月25日街で、抱えきれないほどの子供へのプレゼントを買い求める人が映し出されていた。
 ブラジルはとにかく子供を可愛がる傾向が強い。赤ん坊連れはどこに行っても優遇され、行列もバスの座席も優先だ。「ベビーカーで混んでいる電車に乗るな」と言われたり、バスの中で赤ん坊が泣き出すと、親が可哀想なくらい周りに怯えている日本と大違いだ。
 ただし、それが行き過ぎて「子供に甘すぎる」と思う光景もしばしば。公共の場で子供がはしゃぎ回っていても誰も注意しない時など閉口する。
 赤ん坊が生まれることを「dar à luz」と表現するが、家庭の中に「光りが灯る」ように赤子が雰囲気を明るくするのだろうか。日本語では、そんな表現はない。子供に対する考え方に日伯の違いが端的に出ている。(規)