13日のワールドカップの南米予選対ベネズエラ戦で先発を外されたセレソンの守護神ジェフェルソン(ボタフォゴ)をめぐり、彼を支持する人たちから熱いバックアップが出てきている。
ジェフェルソンは、14年W杯終了後からコパ・アメリカまで、毎試合欠かさず先発し、試合終了までゴールを守り続けてきた。
だが、コパ・アメリカで敗退したあたりから首脳陣の確信がゆらぎはじめたのか、南米予選直前の親善試合では2番手キーパーのマルセロ・グローエ(グレミオ)にその座を譲った。
南米予選の第1戦の対チリ戦は先発したものの、試合は0―2で敗れた。ドゥンガ監督に失点の際の判断も問題視されたジェフェルソンは遂に先発から外され、その座を第3キーパーである23歳の若手アリソン(インテルナシオナル)に明け渡してしまった。
その試合でベネズエラに勝利し、アリソンのセレソン初試合での仕事も「上々」とほめられたが、まさか先発を外れるとは思っていなかったジェフェルソンはショックを隠しきれず、監督やアリソンを尊重しながらも「でもやはり悲しい」と心情を吐露していた。
すると翌日、早速ジェフェルソンを擁護する声が上がった。その声の主は「カピタ」の愛称で知られる70年W杯優勝時の主将、ルイス・アルベルト・トーレスだった。ブラジル・サッカー界でも辛口のご意見番としておなじみのカピタは、スポーツ専門チャンネルのスポルTVの番組で、ベネズエラ戦でのジェフェルソン欠場に関して「アリソンの先発なんてマスコミは誰も予想していなかった。ジェフェルソンと事前にしっかり相談するべきではなかったのか」と語り、さらに「11月12日の対アルゼンチン戦でまたアリソンが先発するようなことがあったら、ドゥンガ政権も終わりだ」とまで言い張った。
その気持ちは、ジェフェルソンが所属するボタフォゴの応援団も同じだった。17日、本拠地ニウトン・サントス・スタジアムで行われた対ブラガンチーノ戦に先発したジェフェルソンが好プレーを決めると、スタジアムは大歓声に沸いたが、その中にはドゥンガに対する非難の声も混ざっていたのだ。
ボタフォゴのファンには、昨季の不振で全国選手権2部に降格しながらも、自身のセレソンでのイメージダウンも顧みずチームへの忠誠心から残留したジェフェルソンへの強い敬意の気持ちを持っている。
試合後、ジェフェルソンは「ファンの気持ちが嬉しかった」と答えている。
22日には11月の南米予選のメンバーも発表になる。ここでジェフェルソンの名前が漏れることはまずないと思われるが、11月のアルゼンチン戦、ペルー戦でドゥンガ監督を見返し、レギュラー奪回なるか、気になるところだ。(17日付UOLサイトなどより)
タグ:W杯 サッカー チリ ベネズエラ ペルー アルゼンチン サントス 写真ニュース