ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で既に有罪判決を受けている民主運動党(PMDB)のロビイスト、フェルナンド・バイアーノ被告が、ルーラ前大統領(労働者党・PT)も、疑惑の人物として浮上した友人のジョゼ・カルロス・ブンライ氏と共に、ペトロブラスとの疑惑の交渉の席に同席していたと、報奨付証言で語っていたことが明らかとなった。21日付伯字紙が報じている。
ブンライ氏がバイアーノ氏にルーラ氏の嫁の不動産の支払いのために300万レアルの賄賂を迫っていたことは17日付本紙でも報じたが、バイアーノ被告は、ルーラ氏もブンライ氏と共に、ペトロブラス(PB)の子会社セッテ・ブラジルとの交渉の席についていたことや、ルーラ氏が同席した会合は複数回あったとも供述している。
それによると、問題の交渉は2011年6月末にルーラ研究所で行われ、ルーラ氏も、ブンライ氏、バイアーノ被告、PB元職員でセッテ初代社長のジョアン・カルロス・フェラス被告と共に出席したという。議題は、エイケ・バチスタ氏の企業、OSXのペトロブラスの事業への参加を薦めるものだった。
フェラス被告は既に、セッテと事業契約を締結した企業は1%の賄賂を払うことになっており、その一部はPTの政治家に渡っていたと報奨付証言で述べている。
バイアーノ被告によると、フェラス氏はこの会議後、ルーラ、ブンライ両氏の参加を「迅速にことが運び、石油船事業の強化にも良い」と大喜びし、その席上、ルーラ研究所で石油船工業組合や石油船労組との会議を行う段取りも付けられたと語っていたという。
しかし、セッテとの契約は早い時期に取りまとめられており、OSXの参加はかなわなかった。OSXから得られるはずだった手数料(契約額の0・5%)が入らなかったブンライ氏は、同年中に「ルーラ氏の嫁の不動産の支払いができない」ともらし、300万レアルが要るとバイアーノ被告に迫ったという。同被告は「200万レアルならなんとか」と答えた後に、偽領収書を発行してブンライ氏への支払いを行ったという。
ルーラ氏とLJとの関係では、カマルゴ・コレア社が11~13年にルーラ研究所と同氏企業に450万レアルの献金を行っていたことが6月に明らかにされた。7月にはUTC社社長のリカルド・ペッソア被告が、2006年の大統領選の際、240万レアルの不正献金を行ったとの報奨付証言を行っている。
また、ルーラ氏の3人の息子のうち、ルイス・クラウジオ、ファビオ・ルイス(通称ルリーニャ)の両氏の資産は急に増えており、不正な資金受け取りの疑惑も囁かれている。
タグ:ペトロブラス PT PMDB ルーラ 写真ニュース ラヴァ・ジャット バイア