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1000人の聴衆を前にご挨拶された
1000人の聴衆を前にご挨拶された

「日伯の友好親善に期待」=秋篠宮両殿下を1千人が歓迎=文協御訪問にコロニア歓喜

 【既報関連】御来伯中の秋篠宮同妃両殿下は、28日午後3時頃、文協ビルを訪問された。秋篠宮様が同地を訪れるのは、1988年『移民80年祭』以来2回目で、両殿下揃っては今回初。移民史料館を御見学し、大講堂では1千人の聴衆を前に、日伯外交120周年の節目の御挨拶をした。

手を振って退場される紀子さま

手を振って退場される紀子さま


 御到着に際し、出迎えには大志万学院、アルモニア学園、コレジオブラジリアの生徒約100人が両国の小旗を振って歓迎。
 貴賓室では日系議員や叙勲受章者を中心とした関係者約50人と御懇談した。元文協会長の山内淳さんは「97年に天皇陛下来伯式典の際に、私が実行委員長を務めた頃の話を聞いてくださった」と懇談の内容を明かした。
 続いて、移民史料館を御見学。山下リジア同運営副委員長の説明を受けながら、7階から9階まで、一つひとつ丁寧に御覧になっていた。以前にも同館を訪問されていた秋篠宮様は途中、紀子様に自ら御説明する一幕もあった。
 大講堂では1千人の聴衆を前に、歓迎式典に御出席。両殿下が御入場すると、涙を流して迎える人もあちこちで見受けられ、文協コーラス部が両国家を斉唱した。
 日系5団体及び、日系社会を代表して文協の呉屋春美会長が挨拶。「再びブラジルに御越し下さったことは日系社会にとって何よりもうれしい」と歓迎の意を表し、「移民107年が経った今では、各地で日系人が活躍している」と報告した。
 秋篠宮様は「ブラジル政府や国民から暖かく迎え入れられたことに対して、皆様と共に感謝する」。また「先駆移住者に敬意を示し、日本ブラジル両国の友好親善が更に深まり、発展していくことを期待します」と話された。
 秋篠宮様と紀子様はそれぞれ、両国旗を持って入場した川上ヒサナガくん(13、四世)、ジェシカ・レイテ(12)さんから、献上品と花束を笑顔で受け取られた。
 大志万学院の宮本敏幸さん(13、四世)、イザベラ・マシさん(13)が青少年を代表して日本語で「日伯の架け橋になっていきたい」と挨拶した。
 両殿下は退場の際にも、両国の小旗を振る子どもたちや聴衆に見送られつつ、話に耳を傾けられていた。米光ミヨ子さん(74、二世)は、「去年、日本を訪れた際の話を聞いてくださった」と喜んでいた。
 呉屋会長は式典後、感動した様子で、「いつも見守って下さる皇族の皆様へ『感謝を伝えること』が式典の目的。私たち日系人は日本人の血が流れていることに誇りを持っているとわかっていただければ幸せ」と話していた。


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 文協歓迎会にご出席された秋篠宮ご夫妻。正面玄関と大講堂前のサロンには日系児童以外にも、一般約30人も小旗を振ってお出迎え。その中には今年99歳を向かえる高齢者も。車椅子に乗る林原ヨシエさん(99、大阪)は「紀子さまから白寿のお祝いをして頂きました」と笑顔を見せた。充分な元気をもらったはず。
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 殿下が以前執筆された鶏の家禽化に関する学術論文がある。サンタクルス病院では、この論文をポ語訳した本が石川理事長より贈呈された。日本の鳥類研究所の総裁でもある殿下らしい非常に専門的な本。表紙を飾っている絵は、妃殿下がお描きになられた雌雄の鶏だ。羽の一枚一枚まで細かく描写され、翻訳した二宮正人さんも「まるで写真のように精密」と驚いていた。2ページ目の写真では、陽だまりの中で微笑まれる両殿下のお姿も。