地理統計院(IBGE)が29日、6~8月の失業率は8・7%で、全国家庭サンプル調査が始まった2012年以降で最も高くなったと発表したと30日付エスタード紙が報じた。
景気後退(リセッション)に伴う所得減少や高インフレで、主婦や高齢者、青年も求職し始めた事もあり、失業者は昨年同期比29・6%増の200万8千人となった。
一方、正規雇用者は昨年同期比で108万9千人減り、非正規雇用者も11万7千人減った。雇用者は27万7千人、自営業者も92万6千人など、増えた項目もあるが、正規雇用者が失職すれば、本人には社会保障や今後の消費計画など、国庫にも社会保障費その他の収支で影響が出る。露天商を含む自営業者は収入面の保障もない。
Opusジェストン・デ・レクルソス社主任エコノミストのジョゼ・マルシオ・カマルゴ氏は、失業率上昇は16年半ばまで続くと見ている。
この言葉を裏付けるかのように、29日には、ウジミナス社がサンパウロ州クバトン市の高炉をもう1基停止し、4千人解雇の意向を発表した。同社は既にクバトン市とミナス州イパチンガ市の高炉を各1基停止していたが、第3四半期の収支が10億4200万レアルの赤字となり、新たな高炉停止を決めた。同社は既に1万1200人を解雇、1400人がレイオフに入っている。
ジェルダウも19億5800万レアルの赤字、CNSも負債が50億レアル増の320億レアルになる、6月までの12カ月間の高炉停止は全体で20基など、鉱業界の状況は厳しい。
カーザス・バイアやポント・フリオの経営母体のヴィア・ヴァレジョも同日、第3四半期は2期連続の赤字で、同期中に31店舗と配給センター一つ、倉庫五つを閉鎖した事や、6千人(今年の累計では既に1万1千人)を解雇した事などを発表した。