日伯両国の警察の違いで一番驚くのが威圧感ではなかろうか。「北風と太陽」の寓話にあるように、日本の警察は親しみやすいお巡りさんとして市民の安全に目を光らせるが、こちらでは大きな銃を誇示してしかめ面をしている。
先日、リオ市郊外で、油圧ジャッキを抱えバイクに乗っている2人組を見た警官が、銃を振り回していると勘違いし銃撃、2人とも死亡する事件が起こった。
どう間違えたら油圧ジャッキを銃と勘違いするのだろう。余りの不手際に驚きを禁じえない。
しかし、例えばリオのファベーラの治安維持部隊に配属された警官の緊張たるや、容易に想像がつかないのも事実だ。
育成制度も万全ではなく、経験の浅いままに厳しい現場に配属される例もあると聞く。
警備される側、警備する側、お互いの疑心暗鬼を解消する事は、警官を重装備にすることよりも余程難しい。(規)