ゴイアス州南部セザリナ市の州立高校2年生達が、年末に計画していたフェスタ用の資金をインターネットで知ったガン闘病中の女性に寄付する事に決めた。
セザリナから約20キロのパルメイラス・デ・ゴイアス市に住むアナ・ルイザ・ドス・サントス・モウラさん(19)がガンと闘う様子をインターネットで知り、「みんなで助けよう」と呼びかけたのはジュリア・アマンダ・オリヴェイラさん(17)だ。
彼女のアイディアに27人の級友達も賛同。小銭を集めてロッテリカでビンゴに参加し、当たりくじが出たりして集まった546レアルを預かった代表者5人は、バスに乗り、アナ・ルイザさんの自宅まで届けた。
見知らぬ人がインターネットで見ただけの自分のために楽しみにしていたフェスタを犠牲にした上、個人的に手渡したいからと、バスに乗って訪ねてくれたと知ったアナ・ルイザさんは、感激の余り、泣き出した。
「泣くのは大嫌い」というアナ・ルイザさんだが、ジュリアさんが言った「わずかな額しか集まらなかったけど、喜んで受け取ってもらえると嬉しいわ。何か必要な事があったら私達もいるからね」との言葉や、級友達が揃って「フォルサ(がんばれ)! ルイザ!」と叫ぶ映像などに涙を禁じえなかった。
「こんなにも沢山の人達が私の事を思ってくれているなんて考えた事もなかった。本当に力をもらったわ」というアナ・ルイザさんは、高校2年生半ばで発病し、歩く事さえ出来なくなった。
獣医になる事が夢だというアナ・ルイザさんだが、現実には、体幹部の腫瘍切除後も、病巣部は大腸や脾臓、胃に広がっている。アナ・ルイザさんは公立の医療機関で治療を受けているが、病気の進行が早く、時間との戦いとなって、私立の医療機関での検査を受けざるをえない。
母親で家庭内労働者のリリアネ・ドス・サントスさんは、アナ・ルイザさんの世話をするため、1年以上前に仕事を辞めた。1日中家に止まり、娘の世話をしているリリアネさんは「母親と父親にカウンセラー、医者、全部の役割を果たさなきゃいけないの。でも、皆にも言う通り、悲しんでいる暇なんてないわ」と屈託ない笑顔を見せた。(6日付G1サイトより)