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リオ五輪・陸上に衝撃=露国組織的ドーピング発覚

 来年開催のリオ五輪に、ドーピング問題が大きな影を落とし始めた。
 11日付エスタード紙によると、世界反トーピング機関(WADA)第三者委員会責任者のリチャード・パウンド氏が9日、ジュネーヴで350ページに及ぶ報告書を発表し、ロシア陸上界が政府の助けまで得て組織的なドーピングを行っていた事を明らかにし、リオ五輪までに全ての陸上連盟を精査し、適切な検査方法を編み出す時間がないとの懸念を表明したという。
 「WADAが多くの時間をかけて反ドーピング規定を守るように説いてきたのに規定が守らないというのは、遵守への努力をしていないということだ」と同氏は述べた。
 同氏は、規定に反した国や組織を罰する際、政治判断に基づいた判断がされていたのは過ちだとし、「調査は違反者を五輪から締め出すためのものではないが、違反者はそれに見合う代価を払わねばならない」とした。
 パウンド氏はE紙にリオ五輪・陸上競技からロシアを締め出すべきとの見解を明らかにした。ロンドン大会でのロシアのメダル獲得数はアメリカに次ぐ2位だった。
 ただ、今回のロシアの件は〃氷山の一角〃に過ぎず、「どの国の陸上連盟も怪しい」との声も上がっている。
 パウンド氏は「一般的に開催国は、成績を上げるために〃いかなる努力〃も惜しまない」と語り、ブラジルも疑惑の目からは完全には免れないことを示唆した。