保健省は北東部で新生児が異様に小さな頭で生まれてくる小頭症が多発していることを受けて、国家衛生非常事態を宣言したと12日付伯字各紙が報じた。
小頭症は脳の発育が悪いために脳の体積が小さく、頭蓋腔の容積も拡大しない病気で、出生時の頭囲は33センチメートル以下、知能の発達遅滞が顕著とされている。
発症例が最も多いのはペルナンブッコ州(PB)で、55市で141件、パライーバ州でも9件が確認されている。北大河州でも小頭症らしき例が出ている。PBでの年間発生率は平均9件だったが、8月以降、増加傾向が確認された。
国家衛生保健非常事態宣言が明文化されたのは11年だが、実際に出されるのはこれが初めだ。これで、対策チーム編成や物資調達の手続きが簡略化される。マルセロ・カストロ保健相は11日、「現状は予断を許さず、省一丸となって事にあたる」と述べた。
小頭症急増の原因は未だ判明しておらず、保健省の担当者らが新生児と母親の病歴などを調査中だ。PBでは今年、デング熱や同種の蚊が媒介する〃ゼッカウィルス〃が大流行しており、急な発熱や発疹などを経験したと訴えている妊婦達もいるため、同州連邦大学の教授らが因果関係を調査している。
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