ホーム | 日系社会ニュース | 赤嶺園子著『裔孫』が受賞=本紙編集、にっけい文芸賞に
授賞式の様子(前列右から4人目が赤嶺さん)
授賞式の様子(前列右から4人目が赤嶺さん)

赤嶺園子著『裔孫』が受賞=本紙編集、にっけい文芸賞に

 ブラジル日本文化福祉協会(呉屋春美会長)の「2015年度にっけい文芸賞」(にっけい文芸委員会、浜照夫委員長)授賞式が14日午後1時から、文協ビル貴賓室で行われた。
 日本語部門では本紙が編集した『未来へ継ぐ裔孫』(赤嶺園子著、沖縄タイムス刊)が受賞した。日語、ポ語部門の入賞者・代表者らが文芸賞を受け取り、集まった家族や友人200人からお祝いの拍手が送られた。
 呉屋会長が開会の言葉を述べ、中前隆博在聖総領事が挨拶。続いて受賞作品が紹介された。
 『未来へ継ぐ裔孫』は、赤嶺さんが南麻州カンポ・グランデやリオ、亜国にも何度も足を運んで墓石から死亡年月日を明らかにするなど、沖縄県出身の笠戸丸移民を詳細に調べ上げ、子孫の現在までを記した労作だ。
 赤嶺さんは「この受賞は私のものでなく、調査に応じてくれたご家族、志半ばで御世に旅立たれた先人、ニッケイ新聞や沖縄タイムスの協力あってのもの。皆さんと喜びを分かち合いたい」と笑顔をうかべた。
 佳作には合同句集「樹海」。駒形秀雄文芸委員が講評した。功労賞には長年にわたり随筆、映画評論、編集などの分野で活躍した故松平和也(ペンネーム津山恭助)氏が選ばれた。
 ポ語部門では、文芸賞の特別賞に故野尻アントニオさん、マンガ部門に「ガト・ケ・ミア」でアンドレイ・ペイ・チー・チュアンさん、コントコンクール部門では「キショーテ・サマ」でヘルトン・L・リベイロさんらが選出された。浜委員長が閉会の辞を述べ、援協の菊地会長が乾杯の音頭を取った。