ジウマ大統領は16日、ジョアキン・レヴィ財務相に関し、「今後も現職に」と明言し、ルーラ前大統領の強く推すエンリケ・メイレレス氏の就任を改めて否定した。17日付伯字紙が報じている。
G20参加でトルコのアンタリアに滞在中のジウマ大統領は16日、レヴィ氏に関し、「素晴らしき公人。私たちに国の安定を約束してくれた人物」だとし、今後の職務の継続を約束した。
レヴィ氏はこの前日、自身の処遇について「ジウマ大統領から2度目の命令を受けるまではこの職務に留まる」とし、ルーラ氏が自らの政権で中銀総裁を務めたメイレレスを後任財務相として強く推していることに気を止めない姿勢を見せていた。
大統領は、ルーラ氏に関し「愛すべき人物で尊敬する」としながらも、「だからといって、いつも同じ判断をしなくてはならないということではない」と反論した。
それはメイレレス氏に対しても同様で、同氏との個人的な対立どころか「どの人物にも対立感情はない」と答えた。だが、ルーラ政権時代に共に閣僚だったジウマ氏とメイレレス氏が対立し、良好とは言えない仲だったことは知られた話だ。
ジウマ大統領はブラジルの経済危機に注目している世界の首脳たちがいるG20にレヴィ氏を伴って出席しており、この発言によって、結果的に、同氏を頭に経済改革を推し進めるとのアピールを行うこととなった。
また、ジウマ大統領は取材陣に対し、金融取引暫定納付金(通称銀行小切手税、CPMF)の復活は「経済成長のために必要だ」と語り、今後の財政立て直しの肝にしていく姿勢も見せた。