保健省が11月30日に、同月28日までに確認された小頭症の症例は、疑いのあるものも含めて1248となったと発表したと同日付各紙サイトが報じた。
小頭症とジカウイルス(ジカ熱)の関係は北東伯での小頭症児急増が確認された時点で言われ始めていたが、セアラー州で誕生後に死亡した小頭症児の血液と組織からジカウイルスが検出されたため、保健省は11月28日にジカ熱と小頭症との関係を正式に認めた。この時点での症例は739だが、10~14年の小頭症の症例は年平均156で、既に流行状態と認識されていた。妊娠初期の3カ月間の感染は特に危険とされるが、それ以外の期間も要注意だ。
最新統計での小頭症の症例最多はペルナンブコ州の646で、同州とレシフェ市は非常事態宣言も出している。それ以外の州の症例数はパライバ248、北大河79、セルジッペ77、アラゴアス59、バイア37、ピアウイ36、セアラー25、リオ13、トカンチンス12、マラニョン12、ゴイアス2、南マット・グロッソと連邦直轄区各1となっている。
小頭症児急増と言われ始めて以降、北東伯中心に、短期間に超音波検査を繰り返す妊婦や、超音波を担当する医師に「頭の大きさは?」と訊ねる妊婦続出など、パニック状態が起き、行き過ぎた心配も懸念されている。頭囲が33センチ以下なら小頭症との情報は、あくまでも妊娠9カ月で生まれてきた子供に対するもので、妊娠中の胎児には当てはまらない。
ジカ熱への感染防止策は、溜まり水などの蚊の発生源をなくす、虫除けスプレーなどを使う、長袖や長ズボンで肌の露出を抑えるなどだ。トキソプラズマ症、風疹、サイトメガロウイルスへの感染も小頭症の原因になりうるし、アルコールの過剰摂取や麻薬使用も小頭症やダウン症を引き起こしうるので要注意だ。