高等裁判所が11月30日、2016年の地方選の一部は昔ながらの手書き選挙となる事を同日付連邦官報で明らかにしたと11月30日付伯字紙サイトや1日付伯字紙が報じた。
来年の地方選の一部が手書き投票となるのは、連邦政府の予算削減で選挙高等裁判所(TSE)の経費も削られるため。これにより、10年以上使ったり、有権者増で足りなくなったりした電子投票機計10万台の購入を中止または延期する必要が生じた。
ブラジルの選挙の近代化は1985年に始め、1996年にはリオ州や各州州都など57市で電子投票を導入した。最初の利用者は20万人のみだったが、1998年には選挙民の3分の2が電子投票に参加。紙を使った投票は、残り3分の1が手書き投票した同年が最後で、2000年には電子投票に一本化。手書き投票は、機械が故障したりした場合以外、基本的に行われていない。
だが、今年の連邦会計は、景気後退に伴う税収減や財政調整の遅れなどで基礎的財政収支の大幅赤字が避けられない。11月30日発効の予算削減案では、司法関係でも最高裁5320万レ、高等裁7330万レ、連邦裁判所5億5500万レ、国軍裁判所1490万レ、選挙裁判所4億2890万レ、連邦直轄区裁判所6300万レ、国家法務審議会1億3100万レの経費カットが求められている。
選挙高裁は先週、予算削減で地方選その他のプロジェクトへの影響は不可避と予告していたが、その一つが予算2億レで12月中に契約予定だった電子投票機の購入だ。
選挙高裁のジアス・トフォリ長官は11月30日、最高裁のリカルド・レワンドウスキ長官と共に連邦議会に働きかけ、司法関係の予算開放を求める意向を表明した。
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