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聖州公立校再編への反対運動は路上封鎖にまで広がった(Rovena Rosa/Agencia Brasil)
聖州公立校再編への反対運動は路上封鎖にまで広がった(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

州立校再編=デモ隊と軍警遂に衝突=抗議の場は校舎から路上へ=交通阻止は許さずと当局

 【既報関連】1日夜、サンパウロ州公立校再編に反対する生徒ら約250人と、それを押さえ込もうとする軍警の摩擦が遂に武力衝突に発展したと2日付伯字各紙が報じた。
 先月9日から始まった生徒による学校占拠は、11月30日より、サンパウロ市の主要道路封鎖にエスカレートした。1日の衝突や逮捕劇は、教室で使われる机や椅子を道路に並べて通行を遮断、学校再編に反対のアピールを続ける生徒に軍警が強硬手段に訴えた結果だ。
 サンパウロ市中央部7月9日大通りのジュリオ・デ・メスキタ高架橋での抗議デモは、1日午後6時頃始まった。デモを解散させようとした軍警の機動隊は午後9時頃、合意成立はないと見て対話を打ち切り、催涙ガス弾やトウガラシスプレーを使用した。軍警とデモ隊の衝突で、未成年者2人を含む4人が逮捕され、3人が軽傷を負った。逮捕者の中にはブラジル中等教育生徒連合(Ubes)会長のカミーラ・ラネス氏も含まれた。
 デモに参加した生徒達は、衝突前に現場を通り抜けようとした市警の覆面パトカーがあり、警官がデモ隊に向けて銃を抜いたと証言している。その後、機動隊員とデモ隊の間で対話が持たれた。「『すぐにじゃないけど、ちゃんと解散する』と言った。でも警察は相手にしてくれず、ガス弾を放ち始めた」とクリスチアーネ・フェリックスさん(19)は語る。証言によると、少なくとも14発のガス弾が放たれたという。
 軍警の攻撃を受け、生徒達は散り散りになった。4人の逮捕者は同地所轄のサンパウロ市第78警察署に連行された。
 4人は2日未明に釈放されたが、仲間を心配して深夜まで署の前に残っていた15人ほどの生徒によると、2人の未成年逮捕者は、今回の抗議活動のシンボル的存在であるサンパウロ市西部ピニェイロス区のフェルナン・ジアス校の生徒だった。
 アレシャンドレ・デ・モラエスサンパウロ州公共保安局長は1日夜の7月9日大通りや2日朝のアルナルド博士大通りでの軍警と生徒との衝突に先立ち、「我々は交通の妨げになる行為や、公共施設の破損につながる行為は許さない。彼らにはデモをする自由があるが、デモを望まず、授業を受けたい生徒の権利も守らねばならない」と語っている。