6日にベネズエラの議会選挙が行われるが、ブラジルを含む各国政府が選挙が公正に行われるか危惧していると4日付フォーリャ紙が報じている。
現状の予想では、ニコラス・マドゥーロ大統領の所属政党の統一社会党(PSUV)が野党連合の民主統一会議(MUD)に敗れ、前任のウゴ・チャヴェス大統領以来の「チャヴィズモ」の影響力が弱まると見られている。
ここで各国政府が気にしているのは、マドゥーロ大統領が選挙結果を素直に受け止めるかだ。同国では数カ月前から野党の要人に対し、チャヴィズモ勢力からと思われる追跡などの嫌がらせ行為が続いており、11月25日にはMUD内の政党事務局長が暗殺される事件まで起きている。
また、集計機に細工をし、虚偽の得票数を出すなどの不正をしかけることも心配されている。
国連人権委員会や米州機構、米国、英国、スペインなどが既に公正な選挙を求める声明を出しており、ブラジルも3日、「民主主義に則って、透明性のある選挙を行ってほしい」との声明を出した。
アルゼンチンの次期大統領のマウリシオ・マクリ氏は4日、ブラジリアでのジウマ大統領との会談後、「私の国もブラジルも、ベネズエラでの選挙をすごく心配しながら見守っている」と語った。