学校再編問題=生徒の抗議依然収まらず=再編案の完全撤廃求め=州政府の主張と平行線辿る
【既報関連】ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事が進めようとしていた州立校再編案に反対する生徒達が学校に立て篭もっての抗議活動を11月初旬に始めてから25日後の4日、196校に及んだ生徒の立て篭もり、生徒支持の世論に屈する形で同知事は16年度内の学校再編案凍結と対話の強化を発表した。
しかしサンパウロ州側の目論見とは裏腹に、7日夜の段階でも、154校で生徒達が立て篭もりを続けていると8日付伯字各紙が報じた。
生徒達は、学校再編案の完全撤廃、抗議活動中に生徒に暴行した軍警への処罰、街頭抗議行動参加者を処罰しない事を求めている。これらの主張は、7日にアルキミン州知事が表明した、生徒達の要求は叶えられており、抗議活動を続ける理由がないとした、サンパウロ州政府の見解とは平行線のままとなっている。
先週初めからから学校占拠に加えて、路上封鎖での抗議も行っていた生徒達だが、7日も午前にサンパウロ市西部のラポーゾ・タヴァレス高速道を、午後はレボウサス大通りを封鎖した。
生徒達は伯字紙の取材に対し、「16年からの実施差し止めの提案は交渉時間を得るのと、対話と求めていることを示すためだった。でも、学校再編案を撤廃させる原則は揺るがない」(フェルナンダ・フレイタスさん、17)という。
先週までの街頭抗議活動と異なるのは、警察が生徒達を追い払う行為が見られなかったことだが、通行を妨げられた車両の運転手達の中には、苛立ちを露にし、生徒を殴打する人もいた。
「抗議には賛成、彼らにはその資格がある。でももう沢山。日常に戻りたい」と渋滞に巻き込まれたマリアナ・ガルヴォンさん(広告業、35)は語るが、最後に「自分が生徒の立場だったら抗議を続けると思う」とした。
抗議活動の継続は生徒達が合議によって決めている。芸能人達が支援のためのショーを行ったりした学校もあったが、各校それぞれに占拠の終了を決める権限がある。一部の生徒には疲労の色も見え始め、物資不足も目立ちはじめている。