13日に予定されているジウマ大統領の罷免支持のマニフェスタソンを前に、民主社会党(PSDB)の首脳らが10日にカルドーゾ元大統領と会談し、ジウマ大統領(労働者党・PT)罷免問題で「罷免を支持する」との共通見解に至った。11日付伯字紙が報じている。
現在、下院で進められている大統領罷免請求は野党が中心となって進めたものだが、最大野党であるPSDB内部では意思統一がなかなかはかられていなかった。
党首でもあるアエシオ・ネーヴェス上議はそれまで、14年大統領選でのジウマ大統領、テメル副大統領の不正を疑って選挙高等裁判所に訴え、「当選無効」として再選挙をと望んでいた。また、18年の大統領選出馬の声もあるジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事は、罷免は望まず、18年の大統領選まで待つことを望んでいた。
だが、10日夜、ブラジリアで行われたPSDBの首脳らの会合で、同党はジウマ大統領の罷免を求めることで意見をまとめた。まとめ役となったのはカルドーゾ元大統領だった。
カルドーゾ氏は「罷免請求というのは、政治的な判断を行うものだ。大統領が財政責任法に違反した罪を問われたというのに、選挙に当選したの良いことに、違反行為を繰り返している。それを責めるのは法的に間違っていない」と語った。
そして、実際に罷免手続きを進めるためには、ジウマ大統領が政治的に不利な状況に置かれるべきで、「そういう状況に置かれない限り、大統領が倒せる道理はない」とその理由を述べた。同氏によれば「政府は完全に止まってしまっている」という。
アエシオ氏は「国が非常に危機的な状況に置かれているのに、連邦政府はそれを乗り越えられそうにない」とし、罷免に賛成した。同氏は「以前は罷免支持の立場を表明するのを避けてきたわが党の州知事たちも現在は同じ見解だ」と語った。
アウキミン氏も、「罷免は憲法に則った行為だ」と正当性を主張し、さらに「PTだって、政権を握る前は毎度のように大統領罷免請求を出していた」と語った。
また、PSDBとしては、罷免審議を可能な限り先延ばししたいと考えている。PSDBは、来年になれば経済や政治がさらにガタ落ちになることが予想され、国民の罷免を求める気持ちがより強まると見ている。
PSDBはこの意思決定を、3月、4月と8月に続いて反ジウマ派の社会活動家が主導する、13日のマニフェスタソンに間に合うように行った。
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