【既報関連】【1面関連】11月30日からフランス・パリで開催されていた気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)は、12日に地球温暖化対策の新たな国際枠組みとなる「パリ協定」を採択し、13日に閉幕したと13日付伯字各紙が報じた。
同協定は、史上初めて世界中の国が地球温暖化を防ぐ目的で一つの条約に署名したという意味で歴史的出来事となった。
イザベラ・テイシェイラ環境相と、ルイス・アルベルト・フィゲイレド在米ブラジル大使は、会議終了後の13日、COP21の結果に満足していると語った。フィゲイレド大使は08年より、テイシェイラ環境相は11年よりこの問題の交渉を取り仕切っていた。
「我々は今回の結果にとても満足している。締約国全てが、まるで一つの国として、問題の解決策を見出すかのように努力し、協調した。今回の合意は地球規模でよりよい未来を創るための基礎となる」とイザベラ環境相は語った。
テイシェイラ環境相は「パリ協定」締結前に条文が参加国全ての意見を反映したものだと語り、「ブラジルの主張は全て守られ、さらに各国が自主的に決定する約束草案(INDC)でもブラジルは強力な案を出し、会議の主役となった」と自賛した。同環境相はまた、今世紀後半には二酸化炭素(CO2)実質排出量をゼロにするという目標の重要性を強調し、「ブラジルはこれを熱帯森林の植林や牧草地の保全拡大で果たしていきたい」とした。
フィゲイレド大使は、「パリ条約の締結は世界各国をCO2排出削減に導くもので、再生可能エネルギーの開発をより促進するだろう」と語った。同大使はさらに「パリ協定は世界に向けて、今後世界経済はCO2排出削減の方向に進んでいくという強いメッセージを出した。また各国の取り組みにも明確な進展が見られた」と語った。
9月27日の持続可能な開発目標を議論する特別首脳会合と、11月30日のCOP21開会式でブラジルのINDCを発表したジウマ大統領は、12日に公式ツイッターで「(途上国が自国の森林保全のために行う活動に対して国際社会が経済的なインセンティブを提供する事で、森林破壊と温暖化を防止する)REDD+こそが、ブラジルのINDC達成のために欠かせない」と強調した。