15日の朝に突如敢行され、ブラジルをアッと言わせた今回のラヴァ・ジャット作戦は、「カチリナリアス」と名付けられた。これは紀元前63年に共和制ローマで起きた、武将カティリナのローマ制圧クーデター未遂から取られている。カティリナはかさんだ自身の借金を帳消しにしようと、国家元首である「執政官」に立候補しようとしたところ、それを怪しんだ元老院に強く反対された。それを不服としたカティリナは執政官キケロを暗殺し、仲間と武力でローマを自分のものにしようとしたが失敗し、弾劾され、処刑されている。思い当たるふしのある話だが、連警のこうした教養溢れる知的な引用には感心させられる。
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60年代の「ジョーヴェン・グアルダ」の時代のアイドルで、現在は司会者のロニー・ヴォン(71)が13日未明、サンパウロ市マルジナル・チエテで強盗に襲われ、愛車のBMWを盗まれた。ロニーは妻と共に自宅のあるモルンビに帰ろうとしていた際、ある車に進行を止められ、そこから出てきた強盗に、身分証明書や携帯電話、車を差し出すよう命令され、全てを奪われた。2人は家まで歩いて帰った。強盗被害に、有名人であるかないかは関係なさそうだ。
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民主社会党(PSDB)は、来年のサンパウロ市市長選に企業家で知られるジョアン・ドリヴァル氏を擁立する見通しで、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事も近く支持を表明するという。サンパウロ州に強い地盤を持ちながらも、今回のサンパウロ市市長選に出遅れていた印象もあったPSDBが巻き返せるか。国政の激動で、市長選はまだ注目されにくいか。