ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 罷免反対デモ数十州で発生=サンパウロ市では罷免デモ超える=経済政策の転換も求める
CUTなど労組の動員により、聖市では、日曜の罷免請求デモの人数を超えた(Paulo Pinto/Agencia PT)
CUTなど労組の動員により、聖市では、日曜の罷免請求デモの人数を超えた(Paulo Pinto/Agencia PT)

罷免反対デモ数十州で発生=サンパウロ市では罷免デモ超える=経済政策の転換も求める

 13日にジウマ大統領罷免を求める抗議行動が起きた3日後の16日、全国では少なくとも21州(フォーリャ紙より、エスタード紙は16州)と連邦直轄区でジウマ大統領罷免反対を求めるデモが行われたと17日付伯字各紙が報じた。
 デモ参加者たちは〃Nao Vai Ter Golpe〃(クーデター反対)をスローガンに行進。また、エドゥアルド・クーニャ下院議長とジョアキン・レヴィ財務相の解任を求める声も挙がっていた。
 最大規模のデモが起きたサンパウロ市では、パウリスタ大通りからコンソラソン街を経て共和国広場まで行進した。ダッタフォーリャが見積もった参加人数は5万5千人で、13日の罷免要求デモの4万300人を上回った。
 デモ主催者は参加者は7万人(フォーリャ紙より、エスタード紙は10万人)というが、軍警は午後7時の段階で参加者3千人と発表した。
 民衆運動センター(CMP)サンパウロ州コーディネーター、ライムンド・ボンフィン氏は「国民の意思は大統領罷免反対にあると、明確に示した。明日はジウマ大統領に面会して、新年に向けて新たな経済政策で臨むことを求める」と語った。
 デモ参加者の多くは労働組合や組織化された社会活動団体のメンバーで、揃いの赤いシャツを着て、所属組織または政党の旗を掲げた。
 クーニャ下院議長はデモの一番の標的となり、ホームレス労働者運動(MTST)コーディネーターのギリェルメ・ボウロス氏は街宣車の上から「クーニャは泥棒、恥知らず、議長職から降りて刑務所に行け」と演説した。途中、ロドリゴ・ジャノー検事総長が最高裁に下院議長更迭を要求した事がアナウンスされると、デモ参加者からは歓声が上がった。
 デモ参加者はジウマ大統領を支持しつつも、経済政策の転換を要求。ブラジル中央統一労働組合(CUT)のヴァギネル・フレイタス会長は、「クーニャのクーデター行為は許さない。しかし、現政権の経済政策がこのままで良いというわけではない。失業と不況は何とかしてもらわないと」と語った。