数カ月にも及ぶ経済政策を巡る対立の末、ジウマ大統領は18日、財務相の交代を正式に発表したと19日付伯字各紙が報じた。
後任には予算企画相を務めていたネルソン・バルボーザ氏が就任し、次の予算企画相にはヴァルジール・シモン氏が指名された。
バルボーザ新財相は指名後初の会見で、「経済政策の基本方針は一貫している。財政健全化、債務をコントロールすることだ」と語り、来年度の基礎的財政収支で国内総生産(GDP)の0・5%の黒字達成との公約を守る事も強調した。
レヴィ前財相は「政府は(財政政策に関して)後戻りをしている」との言葉を残し、自身の退任後、政府が財政健全化や財政改革を果たせるかに関して疑問符を投げかけていた。
新財相は会見の中で財政健全化について聞かれた際、記者団に強い口調で反応した。新財相はより緩やかな財政改善の提唱者で、ジウマ大統領と近い経済政策を持っていると目されている。新財相はまた、連邦会計検査院(TCU)が、政府の粉飾会計疑惑(ペダラーダ)疑惑で罰する可能性のある人物の一人だ。
金融関係者からの信頼の厚かったレヴィ財相交代の報に、ドルは値上がりし、株価は下落した。これに対し新財相は「政府が経済を安定させ、インフレも抑制すれば、こういった一過性の動きも止まる」と語った。
エスタード紙(E)がバルボーザ新財相(B)にインタビューしたやり取りが、20日の紙面に掲載された。
E「政治が混乱し、CPMF(銀行小切手税)などの歳入も不確かな中、来年度黒字GDPの0・5%を本当に保証できるのか?」
B「議員は全員、今の国難を乗り越える意志を持っている。それぞれの本分を果たせば、状況は予想されているよりずっと早く改善される」
E「あなたはペダラーダに関わったとして、TCUから名前を挙げられていますが?」
B「もう自分の身の潔白を証明するための証拠書類を全て提出した。すべては法解釈の問題で、ペダラーダがあったと指摘されている時期は、法的に正しい方法と理解されていた。その後法律が変わったことで遡って罰される道理はない」