サンパウロ市の南、大サンパウロ市圏のイタペセリカ・ダ・セーラ市で26日の夜に降った大雨で、崖が崩れ、4人が生き埋めになって死亡したと28日付伯字各紙が報じた。
被害者は2人の女性と、それぞれの娘だった。死亡した4人以外にも、4人が負傷した。
駆けつけた消防士によると、現場は同市ミランテ・ダ・ラゴーア地区で、崖が崩れ、家屋2軒を押しつぶした。
同市住居局によると、同地区には2500人が住んでおり、法を無視した区割りなども横行している。
最初に被害にあった家屋には理容師シェイラ・ロドリゲスさん(23)、夫のレイナルド・ナシメントさんと、2人の娘であるヒラリーちゃん(3)が住んでおり、母と娘が死亡した。
土砂の直撃を受けたもう1軒の家にはマリッサ・モルシエラさん(47)と娘のヤスミン・モルシエラさん(19)と、孫のマリア・ルイーザちゃん(1歳8カ月)がいた。マリッサさんは孫ルイーザちゃんを腕の中に抱きかかえた状態でなくなった。ルイーザちゃんはかすり傷を負ったのみだった。ヤスミンさんは行方不明だったが、事故の24時間後、27日の午後7時に遺体となって発見された。
遺体捜索は二次災害の危険の中で行われた。付近の家屋39軒も土砂崩れの危険があるため、防災局が立ち入りを禁止した。計160人が一時的に住む家を失い、多数は親類の家に身を寄せた。
現場一帯では、事故の前まで1時間あたり、85ミリの大雨が降っていた。大サンパウロ市圏では連日、各所で強いにわか雨が降り、全体的に地盤が緩んでいるため、土砂崩れへの警戒が必要だ。