任期最終年を迎えたフェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党・PT)は今年、10月の選挙で再選を狙うが、連立与党の造反と、それに伴う議会運営の難しさに苦しむ事になるだろうと、6日付フォーリャ紙が予想している。
サンパウロ市議会でPTと連立を組んでいるのは民主運動党(PMDB)、民主党(DEM)、社会民主党(PSD)だが、市長選への独自候補擁立が確実視されているPMDBなどは、ハダジ市長の方針に全て追随するわけではなくなる。
ハダジ市長は、議会休会開けの2月早々にも、サンパウロ市東部、南部における企業活動を活性化させるための「区割り法」と、宅地造成などを促進させるための建築法の承認をはかる意向だ。それ以外にも、自身が最近承認したUber(タクシーアプリケーション)を合法化する計画を阻止しようとする議会側の動きにもストップをかける必要がある。
「区割り法」審議は、ハダジ市長にとって今年最初の試練だ。同法の条文は、昨年12月21日に最初の承認を得ているが、2月に行われる2回目の投票に向けた連立与党の足並みは揃っているとは言いがたい。
また、市長が進める、サンパウロ市東部のモオッカ区やヴィラ・カリオカ区を軸に都市開発を進める造成計画「アルコ・タマンドゥアテイ」も、議会の賛成を得るのは難しい情勢だ。
ハダジ市長は議会の安定多数を握っていた、任期最初の3年間でも、都市不動産所有税(IPTU)の税率調整や、都市開発計画の承認などで議会の反対に直面した。
政党間の党利党略による状況の変化で、市長の方針に追随する議員は55人中30人程度まで減少する危険性がある。独自候補擁立または対立候補支持のために連立を離脱する党が出て、造反者が12人程度出ても不思議ではない状態なのだ。
ハダジ市長陣営のリーダー、アルセリーノ・タットー市議は「我々は全ての法案を4月までに承認したいと考えている。全ての法案は市の経済成長と雇用と税収増を促進するもので、例え野党勢力であっても、反対の余地などないと確信している」と語った。
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