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卒業式の様子(提供写真)
卒業式の様子(提供写真)

ラチーノ学院=生徒20人が新たな門出=東近江移転後初の卒業式

 日本ラチーノ学院の卒業式が昨年12月19日、滋賀県東近江市の永源寺コミュニティセンターで挙行された。昨年、近江八幡市から移転された同校にとって初めての卒業式。来賓に東近江市の小椋正清市長や市職員、市会議員らが出席し、幼稚部から高等部まで計20人の生徒を温かく送りだした。
 日本語ボランティアとして学院への支援を続ける学生移住連盟OB会西日本支部の夏目剛幹事(関西学院大学)の報告文によれば、当日は日伯両国歌が斉唱された後、中川美子理事長が祝辞。小椋市長はポ語を交え、学院移転の歓迎と卒業への祝福の言葉を贈った。上村カイオ学院長も登壇し、「自分のことばかりでなく、友達や社会への配慮もしながらこれからの人生に目標をもって頑張ってほしい」と激励した。
 証書が授与された後、幼稚部は日伯の童謡に合わせ遊戯を披露。中等部・高等部は卒業生代表が挨拶し、その後それぞれ教師達と抱擁で別れを惜しんだ。卒業生は就職のほか、京都外国語専門学校への進学を希望する者も多数だ。
 ラチーノ学院は2001年にブラジル教育省から許認可を取得以来、関西唯一の公認学校として、デカセギ子弟の教育に貢献。08年のリーマンショックで生徒数が半減するも、11年には日本に準学校法人格を取得し、昨年、東近江市に校舎を移転した。
 夏目幹事は報告文を通じ、「今後も学生達と一体となったスポーツ親善や日本文化の交流等、幅広く支援を広めていきたい」と話している。なお卒業式には同OB会の引地正之支部長(京都外大)らも出席した。