新年おめでとうございます。
外交関係樹立120年を迎えた昨年、ブラジル各地の日系社会のご協力を得て約450の記念行事が実施されました。その中で秋篠宮殿下・同妃両殿下のブラジル御訪問(8年ぶりの皇族の訪伯)は、ブラジルに於ける120周年事業のフィナーレに相応しいレベル・内容でした。
秋篠宮殿下・同妃両殿下は、12日間の滞在中、ブラジリア連邦特別区に加え5つの州を訪問され、12州の日系社会の代表と懇談されました。出迎えの子供達を含め若者達にも出来るだけ声をかけて頂きました。
また、大統領表敬、ブラジル政府主催昼食会及び連邦下院主催記念式典への参加に加え、6名の知事を御引見されました。両殿下の活動のご様子は、ニッケイ新聞に加え、訪問先の現地紙・テレビでも大きく報じられました。両殿下のご訪問は、日系社会との連携強化のみならず、ブラジル社会における対日親近感の醸成という観点からも大きな意義があったと思います。
12月初めに予定されていた大統領の訪日は、ブラジルの国内事由により延期されました。ブラジルの現役大統領の10年ぶりの訪日であり、農業、インフラ、スポーツなど様々な分野で成果が見込まれていました。ブラジル側は、政治状況を見つつ、改めて訪日を検討したいとしています。
日本側としましても、首脳レベルの交流は幅広い分野で関係を前進させる最大の機会であるだけに、状況の早期改善を期待しています。
各実行委員会は、大使館、総領事館、政府関係機関(国際交流基金、JICA、JETRO、JBIC)、日系団体、商工会を構成員とする言わばオール・ジャパン・イン・ブラジルの体制であり、各地の実行委員会が音頭を取って様々な行事が実施されました。
また、多数の日系企業から寄付を頂き、花火祭り、日本館改修、日伯共同プロジェクト展も実施できました。更に、国際交流基金、文化庁が、日本から一流の音楽家、芸術家、料理専門家等を派遣いただいたことも120周年を盛り上げる上で、大きな助けとなりました。このように多数の方の御支援により、120周年を成功裏に終える事が出来たことに心から感謝を申し上げます。
今年は、リオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催されます。2020年は東京大会であり、既に日本から多くの関係者がリオを訪れています。本番では、多数の選手団・役員、応援団、要人の訪伯が見込まれおり、特に「安全」が大きな課題と考えています。
また、今年の大使館業務の柱の一つは、日系社会との連携強化です。若い世代の日本訪問、日本祭り、日系病院、日本語教育、日本食普及、スポーツ分野で「連携」を強化したい考えです。引き続き、ご支援を宜しくお願い致します。
最後に、今年一年の皆様の御健勝を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。