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ルッソマノが議員秘書解雇=サンパウロ市市長選への対策か?

 今年10月のサンパウロ市市長選の有力候補と目されるセウソ・ルッソマノ下議(ブラジル共和党・PBR)が、自身の非政府団体(NGO)職員も兼ねる2人の議員秘書を解雇した。13日付フォーリャ紙が報じている。
 解雇されたのは、ルッソマノ氏のNGO「全国消費者保護研究所(Inadec)」で弁護士をつとめるデニス・ウエハラ氏と、同団体の掃除婦のマリナウバ・マルチンスさんの2人だ。
 ルッソマノ氏は2014年、自身の経営するビデオ会社の女性社員を、1997年から2001年にかけて、同社に籍を置かせたまま、下院でも議員秘書として雇っていたとして、サンパウロ州地裁で有罪判決を受けていた。
 この件は、ルッソマノ氏が15年に約3年ぶりに下議に復職したため、最高裁で上告裁判が行われる。上告裁判の結果いかんでは、フィッシャ・リンパが適用され、サンパウロ市市長選への出馬が無効となる可能性がある。
 Inadecは1995年設立の非営利のNGOで、ルッソマノ氏は秘書2人の雇用は違法ではないとしていたが、このほど解雇に踏み切った。
 ルッソマノ氏は12年のサンパウロ市市長選で、1次投票直前までの世論調査でトップを守り続けた(本番は3位)こともあり、16年選挙の最有力候補と見られている。