ブラジル空軍は19日、14年8月に起き、大統領候補だった故エドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党・PSB)の事故死を招いた飛行機事故の原因は操縦ミスと断定した。20日付伯字紙が報じている。
この事故は14年8月13日、カンポス氏らを乗せ、リオ市からサンパウロ州グアルジャー市の空港に向けて飛んでいたセスナ機が墜落し、同氏や操縦士、副操縦士など、搭乗者7人全員が死亡したものだ。
19日に飛行機事故調査防止センター(Cenipa)で行われた報告では、事故原因として、マルコス・マルチンス操縦士、ジェラウド・マジェラ副操縦士の2人が機体や空港に不慣れであったことと、悪天候下で着陸をやり直す際の操縦ミスが指摘された。
それによると、両操縦士は560XLS型のセスナ機を操縦するのに足りるだけの訓練を受けていなかった上、事故当日は悪天候だったため、グアルジャーの空港への着陸に失敗、修正しようとしたが、正しい対応ができなかったという。
軍によると、悪天候で滑走路の状態が悪い時は、1回旋回して再度、着陸体勢に入らなければならなかったが、この飛行機は直接着陸しようとした上、通常より20%増の速度でそれを着陸コースに入ってきた。
操縦士らは着陸が難しいとわかった時点で機体を上昇させ、旋回しようとしたが、再着陸の態勢に入るのが遅れた上、旋回時のカーブが規定よりの小さく、機体が上昇力を失い、頭から急降下する形で墜落したとした。
カンポス氏の弟のアントニオ氏や操縦士の弁護士は、操縦士側のミスのみを挙げる軍の見解に疑問を持ち、飛行機に欠陥がなかったのか、再度調査するよう求めている。