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書籍販売=数は売れても売上は低下=不景気に頭の痛い出版会社

 ニールセン・ブックスキャン・ブラジルが21日、2015年は前年以上に書籍が売れたが、売上は伸び悩み、インフレ率を差し引いた後の実質的な伸びは前年比7%減で終わったと発表した。
 主な書店やスーパーでの書籍の売上を調べたところ、15年の書籍販売数は14年より100万冊(2・25%)増えたが、売上は実質7%減ったという。
 ブラジルは15年に景気後退(リセッション)に入り、失業率も上昇。所得が増えないのにインフレが10%となれば、購買力は当然落ちる。不景気感や購買力低下は年の後半ほど顕著になり、クリスマスの書籍販売数は、前年より7・5%減少。書籍の価格は平均して3・2%高くなっているにも関わらず、この時期の売上は前年同期で4・5%落ちたという。
 ニールセンのイスマエル・ボルジェス氏は、「出版界も経済的な危機の影響を免れられなかった証拠だ。数字から見ると、状況が厳しいため、書店やスーパーは余り値下げせずに販売していたようだ。売上低下の影響を一番受けるのは、実質的に値上げせずにやってきた出版社だろう」と語っている。(21日付G1サイトより)