ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | LJ=モウラ被告が虚偽発言認める=ジルセウの右腕的存在=脅迫を受けた影響か?=本人の注目の供述を前に
昨年8月の逮捕時のジルセウ氏(Marcello Casal/Agência Brasil)
昨年8月の逮捕時のジルセウ氏(Marcello Casal/Agência Brasil)

LJ=モウラ被告が虚偽発言認める=ジルセウの右腕的存在=脅迫を受けた影響か?=本人の注目の供述を前に

 メンサロン事件の主犯で、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)でも逮捕されたジョゼ・ジルセウ元官房長官は29日にパラナ州連邦地裁での供述を行う予定だが、連邦検察庁が28日、同氏や労働者党(PT)とつながりの深いロビイストのフェルナンド・モウラ被告が、22日に同地裁でジルセウ氏に有利となる虚偽の証言を行ったとして、再証言を求めた。29日付伯字紙などが報じている。

 モウラ被告は昨年8月の報奨付供述で、05年のメンサロン事件発覚後に名前が取り沙汰された際、パリに移住したのは「ジルセウ氏の入れ知恵だった」と答えた。
 だが、22日にパラナ州連邦地裁でセルジオ・モロ判事が行った質問には、「同年3月に週刊誌に自分の記事が出たからで、ジルセウ氏の入れ知恵ではない」と証言を翻した。また、ペトロブラスのサービス部元部長のレナト・ドゥケ被告を指名したのはジルセウ被告ではなく、サンパウロ州支部元事務局長のシウヴィオ・ペレイラ氏で、ジルセウ被告とは金の話をしたことはないと述べた。
 だが、28日、検察官たちに報奨付供述の恩恵を失う可能性を示唆されたモウラ被告は、22日の証言が嘘だったことを認めた。同被告は、21日にサンパウロ州ヴィニャード市の路上で見知らぬ人から「南伯にいる孫たちはどうしてる」と尋ねられ、脅迫を受けたと感じ、身の危険を覚えたために供述を翻したとしている。
 モウラ被告はレナト・ドゥケ被告をジルセウ被告やペレイラ氏に推薦した人物で、ドゥケ被告の理事指名後にペトロブラスの事業を請け負ったサンパウロ州の企業から、同氏推薦のお礼として月1万ドルを受け取っていた。28日には、ジルセウ被告の勧告に従ってパリにいた間、口をつぐんでいるよう、ドゥケ被告の指示で金が送られていたことも明らかにし、「ジルセウ氏はペトロブラスでの贈収賄計画について知っていた」と語ったという。
 ジルセウ被告の弁護士は、29日に行われるパラナ州連邦地裁での供述に関し、「ドゥケ被告が報奨付証言に応じない限り、行いたくない」としていたが、モロ判事はこの請求を却下した。
 ジルセウ被告は昨年8月に収賄容疑などで再逮捕されたが、ロビイストで同じく逮捕中のミウトン・パスコビッチ被告はその報奨付供述で、自身の企業ジャンプ・エンジェニェイロはジルセウ被告のJDアセソーリア社と虚偽の契約を結び、契約金と称してペトロブラスでの不正契約で受け取った賄賂を払っていたと語っている。
 28日付エスタード紙によると、ジルセウ被告がパラナ州連邦地裁で行う供述の内容はPT内部でも恐れられているという。それは、同氏の供述が新たな疑惑の火の粉を党内に撒き散らす可能性があるからだ。