現在、ブラジル発の知的なアニメ・キャラクターが、世界の子供たちを魅了はじめている。そのキャラクターの名前はルナ。科学が大好きで、好奇心が尽きない6歳の女の子だ。
そのルナが主人公をつとめる「オ・ショウ・ダ・ルナ(O Show da Luna!)」は、きわめて高い科学の知識を持ったルナが、「地球は知りたいことだらけ」とばかりに世界をめぐり、同じく天才肌の4歳の弟ジュピター、そして言葉を話すフェレットのクラウジオと共に様々な発見をし、視聴者の子供たちに理科への興味をひきつける内容で、子供人気だけでなく、その親からの評価も非常に高い番組だ。
ルナの作者は女性アニメーターのセーリア・カトゥンダで、既に「ペッショナウタ」のヒットでも知られていた。セーリアはルナに関してのアイディアは2006年頃から持っていたという。
本人曰く「強い女の子をイメージしていただけだったが、ある日突然、科学に強い女の子を思いついた」と着想したという。
そして、「放送する国によって役名変更されることのない、シンプルな名前を」ということで、ルナの名を思いついたという。
そんなセーリアの目論見どおりだったか、「オ・ショウ・ダ・ルナ」はまず14年8月にアメリカのNBCで「アース・トゥ・ルナ」の名で放送され、その2カ月後にブラジルで、子供たちに圧倒的な人気を誇るケーブルのチャンネル「ディスカバリー・キッズ」で放送がはじまった。
すると、放送わずか1年ほどで「ルナ」は、3、4年ほど前からブームを巻き起こし、同局の人気を牽引するイギリス発の子ブタのアニメカ「ペッパ・ピッグ」に並ぶ、あるいは放送回によっては、それさえ凌ぐ人気を獲得している。
今や「ルナ」は全世界74カ国で放送されるほどの人気となり、30もの企業がグッズ契約に殺到するほどとなっている。放送わずか1年で「ペッパ」や、雌鳥キャラクターのガリーニャ・ピンタジーニャに並ぶ人気となったことは話題となり、現在、ルナの顔はブラジルのおもちゃ屋のあいだでもおなじみの存在だ。
2月22日からは「ルナ」の第2シーズンの放送がはじまるが、追い風の中、さらなる人気を獲得しそうだ。