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サンパウロ南部連続殺人事件=被害者は薬物常用者で売春関与=事件現場が近く同一犯の犯行か

 昨年の12月26日から今年の2月1日までの間にサンパウロ市南部のグラジャウーとその周辺地区で発生した連続殺人事件で、サンパウロ市警が被害者4人の女性の身元を確認した。
 この事件の捜査は現在も進行中で、被害者の数は6人から7人に増えた。
 身元が分かったのは1月2日から23日の間に殺された女性4人で、12月26日に殺された男性と、1月31日に殺された男装の女性の身元が分かっていない。
 今回新しく判明した7番目の被害者は1月1日に死亡した男性だ。この男性の遺体は他の事件の現場から約25キロ離れた所で発見されたが、絞殺体であることと、口に粘着テープが張られているという、他の6人の遺体と共通する特徴が認められた。
 市警は、被害者の情報と行方不明者の情報を照合して、遺族を割り出した。市警によると、被害者には麻薬常用者であることと、売春に関与していたという二つの共通点があった。
 遺族達は週内にも警察署に出頭の上、証言が求められる。
 同件は殺人罪人身保護担当課と、現場所轄の第85署ならびに第101署が捜査しているが、サンパウロ市南部署も捜査に加わった。調査によるといずれの事件も手口が似ており、同一人物による犯行の見方が強まっている。
 4人が電気のコードで絞殺されており、その中の2人は死体の一部が燃やされていた。全員身分証明書を盗まれており、犯行現場も近かった。
 現場一帯は売春婦や薬物常用者の溜まり場として知られており、被害者たちは性的暴行も受けていた疑いがある。1件だけが頭部に銃弾を受けて死亡していた。
 2月初めまで、6人の被害の発見現場は近接しており、警察は犯人を同地区担当の配達人ではないかと疑っていたが、1月1日に現場から25キロ離れた場所で発見された殺人事件の被害者も絞殺で、口にテープが貼ってあるという、他の遺体と特徴が似ていたことで捜査は複雑さを増した。
 なお、市警は4日、同件に関し、4人の容疑者の身柄を拘束、2人の行方を捜索中と発表した。発表によると、被害者の1人の遺体のそばに容疑者の1人の名前が書かれた紙が落ちていた事で、足がついたという。
 市警は各容疑者は別々に被害者を殺害したとしているが、容疑者達が情報を交換し、一連の犯罪を企てたのか否かは明らかにされていない。(4日付エスタード紙、同日付G1サイトより)