2月7、8日の両日、リオ市で「リオのカーニバル」スペシャルグループのパレードが行われ、古豪マンゲイラが優勝したと8~11日付伯字各紙が報じた。
スペシャルグループ初日の7日は昨年優勝のベイジャ・フロールと強豪チジュッカなどが登場した。8日は優勝候補のサルゲイロ、ポルテーラ、マンゲイラなどがパレード。リオのサンバ会場、通称「サプカイ」を埋め尽くした満員の観衆は真夏の夢に酔いしれた。
初日登場のウニオン・ダ・イーリャは8月開幕のリオ五輪、パラリンピックをテーマにパレードを展開。昨年王者のベイジャ・フロールは、同会場の語源にもなった、皇帝ドン・ペドロ2世に仕えた政治家のマルケス・デ・サプカイをテーマに取り上げた。
2日目の盛り上がりはさらに大きく、大トリのマンゲイラの他、上位に顔を出したサルゲイロ、ポルテーラがパレードした。ポルテーラは、寝ているガリバー人形が立ち上がり、それにしがみつく人間や、嵐の中を大揺れで進む帆船に命からがらの船員など観客の度肝を抜く仕掛け山車を出現させた。
10日に行われた採点結果発表では、近年低迷していた古豪マンゲイラが、チジュッカ、ポルテーラ、サルゲイロを僅差で上回り、14年ぶりの優勝を飾った。
13日夜9時からは、上位6チーム(インペラトリス、ベイジャ・フロール、サルゲイロ、ポルテーラ、ウニードス・ダ・チジュッカ、マンゲイラ)によるチャンピオンズ・パレードが行われる。
サンパウロ市と同じくリオ市でも「ブロッコ」と呼ばれる打楽器隊を先頭に公道を練り歩く「道のカーニバル」が盛況だ。13日には女性人気歌手アニータの率いるパレードが予定されており、リオ市観光局は100万人以上の人出を見込んでいる。今年は「道のカーニバル」の動員記録を更新する事も予想されている。
カーニバル直前に世界保健機構(WHO)がブラジルで流行のジカ熱に関し「国際公衆衛生緊急事態」を宣言し、国外からの観光客が多く集るカーニバルが不安視されていたが、賑わいにはそれほどの影響はなかったようだ。しかし、蚊の掃討作戦や予防策の啓発活動が奏功し、感染拡大を抑えられたか否かの判断にはしばらく時間が必要だ。