『第19回日本祭り』(7月8~10日)の会場となる「サンパウロ・エキスポセンター」に3日、同祭を主催するブラジル日本都道府県連合会の理事ら20人が視察のため訪れた。昨年から全面的な改装工事が進んでおり、総面積約9万7千平米は「リオ・セントロ(10万平米)」とほぼ同等、中南米最大規模だ。
既に10年以上使用を続け、すっかりおなじみになった同会場だが、例年駐車場が混雑し、会場まで遠いことに大きな不満が集まった。しかし、施設横に4500台収容可能な立体駐車場が既に完成、さらに直接会場に移動できる歩道橋も設置予定だ。雨で足元がぬかるんだ昨年のような心配も解消される様子。
肝心な会場の工事進捗具合は「7割」と関係者は話す。完成は4月で、同月にイベントの開催予定もある。300人、24時間体制で工事しており、今後さらに増員も予定している。
現在は屋根の取り付けが行われ、あちこちで重機が動き回っているが、未だ鉄筋を組む途中の箇所もある。床の舗装は手つかずの箇所も多い。
ただし同祭で使用するのは、全施設のうち約4万平米で、既に使用可能になっている部分が大半で、理事会としては悲観視している様子は見られず、生まれ変わる施設での同祭の成功に期待する声が聞かれた。
しかし、最も進捗状況が遅いのは、会場入り口付近だ。送迎バスなどがスムーズに出入りできるバス専用の駐車場スペースになる予定だが、舗装するどころか、まだ石が転がっている状況。人員も手薄のようで、工期の延長が懸念される。もちろん、同祭にも影響する箇所だ。
視察後は、非公開ながら会場を経営する「GLイベンツ」も交えて会議が開かれた。現在、準備委員長を務める市川利雄(富山)氏が、3月の役員改選後も実行委員長として、同祭を主導する見込みだ。