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ブラジル=習熟度調査でワースト10位=就学率 教育格差に課題

 経済協力開発機構(OECD)が10日に発表したデータによると、ブラジルは12年実施の学習到達度調査(PISA)で、64カ国中ワースト10位だったと11日付エスタード紙が報じた。
 15歳の生徒270万人中、数学の習熟度が水準以下は190万人、国語は140万人、科学は150万人が水準以下だった。3教科全てが水準以下の生徒も、116万5231人いた。
 12年のPISAでのブラジル生徒の数学理解度はワースト6位で、68・3%が同年齢までに習得しているべき事を習得していなかった。
 ブラジルは、社会階級の違いによる学力格差も大きい。「水準以下」の生徒は依然多いが、03年~12年に数学で「水準以下」の生徒が18%減少したのは明るい材料だ。国語と科学でも「水準以下」の割合が微減した。
 03年~12年の就学率は65%から78%に改善したが、好ましいレベルには達していない。この状況下でも、数学、国語、科学の3分野で「水準以下」の生徒が減少した事は肯定的な要素といえる。
 非営利機関「全ての子供に教育を」のコーディネーター、アレジャンドラ・ヴェラスコ氏は、ブラジルの結果は理想的ではないものの、希望の持てるものだとした。
 OECDは各国政府に対し、学力が伸び悩んでいる生徒を見つけ、その生徒達に的確に補習を行う事を奨励している。