ラヴァ・ジャット作戦(LJ)を担当するパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事が、選挙高等裁判所(TSE)に、14年の統一選挙時に労働者党(PT)に流れた選挙献金にペトロブラス(PB)絡みの汚職計画の賄賂が含まれていた証拠があると通達していたことがわかった。16日付伯字紙が報じている。
モロ判事による最新の報告は、TSEのジョアン・オタヴィオ・デ・ノローニャ判事からの要請に応える形で6日に提出された。TSEは、14年の大統領選でジウマ陣営に不正があったとする民主社会党(PSDB)からの訴訟を4件扱っている。
モロ判事への最初の要請は15年8月に出されており、同判事は15年10月以降、様々な書類をTSEに送っている。今回の報告では再度、LJの捜査で判明した賄賂の一部が労働者党(PT)への選挙献金としてTSEに登録されたとの見解が明らかにされた。
今回の報告の内容は、メンデス・ジュニオール社とセタル・オレオ・エ・ガス社の役員らが絡んだ裁判の判決文の中で触れたもので、当時PTの中央会計だったジョアン・ヴァカリ・ネット被告を仲介として、426万レアルの賄賂が支払われていたという。
連邦政府は15日、モロ判事の報告にはジウマ大統領のキャンペーンに関する言及はないとし、TSEで審理中の案件には無関係との論陣を張ろうとした。大統領府は、大統領選の際の資金管理は現在は社会通信局長官のエジーニョ・シウヴァ氏が行っており、ヴァカリ氏ではないとし、ジョゼ・カルドーゾ法相も、「ジウマ氏の陣営が受け取ったのは正当な献金だけで、汚職とは無関係」と釈明した。ジウマ陣営の献金報告はTSEも15年に承認している。
だが、PSDB下院リーダーのアントニオ・インバッサイ下議は、モロ判事の報告はPBの金が長期にわたってPTに流れていたことを示しており、「PTはTSEを資金洗浄の場として使っていた」と主張している。PSDBは15年度の連邦政府の粉飾会計疑惑だけでは大統領罷免審理の根拠は弱いと考えており、先の大統領選に出馬したアエシオ・ネーヴェス氏らがTSEに同選挙でのジウマ陣営の不正疑惑を訴え、ジウマ氏とミシェル・テメル副大統領の当選を無効にしようとしている。
モロ判事は、PTへの金の動きを明らかにした報奨付供述者として、UTC社のリカルド・ペッソア被告、セタル社のアウグスト・リベイロ・デ・メンドンサ・ネット被告、オペレーターのミウトン・パスコビッチ被告、LJ主犯の闇ブローカー、アルベルト・ユセフ被告、PB元供給部長のパウロ・ロベルト・コスタ被告、PB元エンジニアリング部課長のペドロ・ジョゼ・バルスコ・フィーリョ被告の名前を挙げている。
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