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サンパウロ市=ルーラめぐり両派激突=検察局への供述は中止に

 17日午前、サンパウロ市西部バラ・フンダの裁判所の前で、親ルーラ派と反ルーラ派が激しく対立し、混乱を起こしたと、17日付伯字紙サイトが報じている。
 この日は、サンパウロ州検察局から召喚されたルーラ氏とマリーザ夫人が、ラヴァ・ジャット作戦でも捜査を受けたサンパウロ州グアルジャー市の高級三層住宅に関する供述を行う予定だったが、労働者党(PT)下議が検察局に異議を申し立て、16日中に中止となっていた。
 だが、それにあわせて行われる予定だった反ルーラ派と親ルーラ派双方のマニフェスタソン(抗議行動)は、予定通り行われた。
 抗議行動は午前9時前に親ルーラ派が裁判所前の大通りの一部を封鎖するところから始まった。2時間後に反ルーラ派が最近の抗議行動でおなじみとなっていた、囚人服を着たルーラ氏の大型風船に空気を入れようとしたところ、親ルーラ派が激昂し、妨害し始めた。
 軍警は両陣営の間にロープや柵を設けておいたが、両陣営は歩道の石や卵、果物などを投げあい始めた。11時前に女性1人が頭に石を受けて負傷すると、両陣営の一部が大通りの真ん中までせり出して取っ組み合いとなり、警官が制する必要が生じた。
 親ルーラ派は中央労組(CUT)と結びついた集団で、PTの旗を振りかざし、PTのイメージカラーの赤の煙幕をあげ、捜査に対する抗議を行った。一方の反ルーラ派は国旗をかざし、「ジウマ、やめろ」の横断幕で対抗した。
 マニフェスタソンは昼過ぎまで続き、ルーラ人形を再び膨らませようとする反ルーラ派に親ルーラ派が襲い掛かり、頭を殴られた男性1人が意識を失って運び出される事態が発生。軍警が催涙ガス弾を使用したこともあり、群集は午後1時半頃退散した。