24日に行われたローリング・ストーンズのサンパウロ公演初日は好評で迎えられているが、26日付フォーリャ紙は、ストーンズの公演そのものではなく、会場となったモルンビ・スタジアムを「ストーンズよりも年寄りだ」と酷評している。
サンパウロFCの本拠地としても知られている同スタジアムは、国外の人気音楽スターの公演開催地の代表的存在だが、今回の記事では、その老朽化やインフラ不整備が指摘されている。
同スタジアムが現在の形になったのは1970年だが、同記事は1962年結成のストーンズより8年歴史が若いスタジアムとは思えない設備の悪さだと語っている。
その理由のひとつは、2014年に公開されたパルメイラスの新スタジアム、アリアンツ・パルケが最新設備と外観の美しさなどで高い人気を集め、コンサート会場としても重宝されはじめていることだ。
担当記者は、地下鉄の駅からモルンビ・スタジアムまでのアクセスの悪さも指摘している。同スタジアムは2010年頃まで、14年サッカーW杯のサンパウロでの会場になる予定だった。
現在は、これまでもしきりに「アクセスが不便」と呼ばれていた状況を改善すべく、地下鉄の「サンパウロ・モルンビ駅」を近くに建設するための工事が進んでいるが、14年の大会に間に合わなかったどころか、16年2月現在も完成のめどが立っていない。
また、サンパウロ市は交通渋滞では悪評が高い地域で、自家用車では移動に時間がかかる上、24日の公演時は、同スタジアム周辺の駐車料金として200レアル(日本円約6千円)を徴収した例もあったという。
また、バスやタクシーは、行きはまだ楽だが、出口が少ないために会場から外に出るのが困難な上、バスやタクシーの乗り場にかなり長蛇の列が出来る。
そして、会場内の構造も、2階席にあがるための階段が少なく、長蛇の列が出来やすく、席までたどりつくのに一苦労。通路が混んでいると、座席の上を踏んで上っていく人も結構多い。唯一良いのは会場内のフード・コートのみだという。
同記事の記者は「そろそろ建て替えの必要な時期だ」と記している。
ストーンズのサンパウロ公演第2弾は、27日に同スタジアムで行われる。(26日付フォーリャ紙より)
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