ブラジル日本商工会議所(村田俊典会頭)は『2月定例昼食会』を2月19日、サンパウロ市マクスードプラザホテルで開催し、会員ら約160人が参加した。
挨拶に立った村田会頭は、現行の日系社会委員会を日伯交流委員会へ名称変更するなど、3月の理事会を経て正式発表される、委員会の統廃合案の一部を披露。日伯交流委員会への名称変更については「文化交流を含め、190万人と言われる日系人の方々と、より連携を強めるという考えのもと名称を改める」と話した。
恒例の招待講師による講演は、XPInvestimentos社チーフエコノミストのゼイナ・ラティフィ氏が「ブラジル経済の2016年を読む」をテーマに行った。まず現在の世界的な経済停滞の原因を、「中国を筆頭とする新興国の経済成長伸び率の低迷、石油や鉄鉱石などの国際コモディティ価格の低下、世界的に拡大しているテロへの不安増大などにある」と分析。
国債や企業の格下げ、高止まりする政策金利問題を抱えるブラジルの財政問題に対しては、「医者の言うことを聞かず、飲むべきでは無い薬を飲んだ」と、ジョアキン・レヴィ元財務大臣の行おうとした構造改革案の必要性を強調した。
今後のブラジル経済については、「ブラジル企業の負債増加や企業収益率の悪化など経済危機脱出は容易ではない。過去に体験した経済問題に学び、市民社会が一丸となって行動しなければならないと」と強調し、講演を終えた。