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デング熱=蚊の発生源放置で母娘逮捕=MTの緊急事態宣言の町で

 マット・グロッソ州アリプアナン市で3日朝、家の庭などの清掃を怠って、蚊の発生源を放置したままにしていた母娘が逮捕された。
 人口2万600人強のアリプアナン市は、デング熱対策のために各戸を訪問し、デング熱やチクングニア熱、ジカ熱のウイルスを媒介するネッタイシマカの発生源を発見したら注意を促すといった活動を続けているが、今年も既に、デング熱感染が疑われる人が397人、感染確認が36人、ジカ熱感染と思われる人も60人出ている。
 デング熱などの流行を受け、同市市役所は今年2月に緊急事態まで宣言したが、そんな状態であるにも関わらず蚊の発生源を放置して逮捕されたのが先の母娘だ。
 今回逮捕の母娘は、昨年の10月8日にも蚊が発生しやすい、きれいな水が溜まったところが何箇所も見つかり、ブラックリストに名前が掲載されると共に、罰金も科せられた。
 母親はこの時、市の職員に暴言を浴びせたとして訴えられたが、娘が検察に出向き、「問題はよく分かったから、状況改善に努める」と約束して事なきを得た。
 だが、その約束は果たされておらず、3日の時点でも蓋に穴が開いた貯水槽や水が溜まった器などが庭に散乱していた事で、環境を汚染し、市民を危険にさらしたという理由で逮捕された。
 同市の司法当局は、市内でのデング熱流行や、二人が敷地内の清掃などを怠ったままである事を考えれば、今回の逮捕は妥当との見解を表明。同市には女性用の刑務所がないため、二人は一般の刑務所にある特別房に収監される。母親は、昨年10月に市職員に暴言を浴びせた件でも責任を問われている。(3日付G1サイトより)