連邦政府と社会経済開発銀行(BNDES)は7日、景気刺激策の一環としてのインフラ設備計画(PI)への投資を促すため、PI参加企業には資金調達の際の利率を下げる事と、社債発行をより容易にする方策を発表したと、8日付伯字紙が報じた。
PI企業への融資の返済利率は、現行より1・3~2%ポイント下がり、年9~12・38%になる見込みだ。
現在の経済基本金利(Selic)は14・25%だが、PIを行う企業へは、BNDESの融資の特徴である長期金利(TJLP、年利7・5%)を適用する枠とその返済期間が拡大され、融資が受けやすくなる。
PI投資企業への同行からの融資額も、必要な予算全体の30~70%から、40~80%へ引き上げられる。
7日発表のPI活性化案は、物流管理システムへの投資計画(PIL)第2弾の一環だ。
12年に発表されたPIL第1弾は、公的銀行の参加が強化された事で投資家への利益還元率が16%に達したが、14年末には政府の資金繰りが悪化、融資のハードルが引き上げられたため、返済金利が上がり、収益率が低下した。この事で投資機運が鈍り、大手企業も新たな事業への参加を見合わせ始めていた。
今回発表された方策は「ブラジル全体の経済活動を活性化させるためのものだ」と財務省のジオゴ・オリベイラ事務局長は語る。ジュリオ・ラムンドBNDES金融市場部長によると、新方策はBNDESの優先順位が変わるという事で、同行がより多くの補助金を出さなくてはいけないという事ではないという。
7日発表の新方策には、PIに関わる企業の社債発行を容易にする方策も含まれた。社債購入の個人には所得税免税が、社債購入の法人には減税措置が取られる。
また、インフラ設備計画を優先事項とする事で、資金調達のための社債発行時にも、これまでのような多くの省庁の承認を必要としなくなる。政府は今後、定期的に、低利率融資と社債発行で優遇を受けられるようなPIのリストを公開する意向だ。