沖縄芸能イベント『第11回さんしんの日』が6日、沖縄県人会館で開かれ、約500人が来場した。野村流音楽協会、野村流古典音楽保存会、琉球民謡協会、琉球民謡保存会の各ブラジル支部の共催。
舞台には首里城が大きく描かれ、開幕演奏では琴、さんしん奏者32人による合奏で『かぎやで風節』『辺野喜節』『揚作田節』『東里節』『赤田花風節』が披露された。琉球民謡の独特な旋律と三線の音色は、沖縄の原風景を県系人の区別なく想起させ、会場の雰囲気を一気に沖縄色に染めた。
その後、玉城流小太郎会千舞―知花千恵子琉舞道場による舞踊『沖縄ジントヨー』や、琉球民謡保存会ブラジル支部による合唱、レキオス芸能同好会と琉球国祭り太鼓による太鼓演奏などが行われ、合間の休憩時間には、協和婦人会による沖縄ソバを楽しむ人もいた。
最後には来場者も参加しての『カチャーシー』(両手を頭上に掲げて左右に振り、足も踏み鳴らす踊り)を行い、盛況のうちに閉会となった。
毎年同イベントに参加しているという西原和江さん(78、3世)は「皆で集まると楽しい。今年も開催してくれてうれしい」と満足した様子で、一緒に来場した親戚のジーミートリ幸地カエチテくん(9、4世)は「皆の演奏を観て三線を弾いてみたくなった」と沖縄文化に関心を示した。
山内盛一実行委員長は「演奏者だけでなく、運営面でも二、三、四世の県人子弟が助けてくれた。来年も続けて開催したい」と感謝と意気込みを語った。