ブラジル全土を揺るがす歴史的反政府デモが発生した13日、サンパウロ市のパウリスタ(P)大通りでのデモに、最大野党である民主社会党(PSDB)のジェラウド・アルキミンサンパウロ州知事と、同党党首のアエシオ・ネーヴェス上議が姿を現したが、市民の反応は支援の声と反発の声が入り混じったものだったと14日付伯字各紙、サイトが報じた。
両氏はPSDBの議員達と共に、P大通りのサンパウロ美術館(MASP)裏にヴァンで乗り付けた。市民はP大通りに向かう2人を見つけると「ご都合主義者め! お前らは『良いとこ取り』できると思っているのか!」などと罵声を浴びた。
2人を囲む罵声が高まると同時に、記念撮影を求める支持者も2人の周りに集った。PSDB関係者らは「ジウマ出て行け!」と声を張り上げ、2人への罵声をかき消そうとした。
最も屈辱的な光景は、アエシオ上議がブラジル自由運動(MBL)のテントの近くで市民に握手を求めたら、相手の青年から「あんたも同じ泥棒野郎だ!」と罵られた場面だ。
アエシオ上議はMBLの凱旋車に上がって演説をする予定だったが、アエシオ上議はアウキミン知事に耳打ちし、立ち去ることに決めた。立ち去る2人には拍手と「出て行け!」の罵声が交互に掛けられた。
13日夜にPSDBは「両氏共に、サンパウロ市民からの歓迎にこの上なく喜びを感じた」との声明文を発表した。
歴史的〃16・3・15〃を受け、倫理学者のロベルト・ロマーノ氏と世論調査の専門家ファッチマ・パシェコ・ジョルダン氏は、「ジウマ大統領に統治能力がなく、政権は末期状態。だが野党も市民の不満の受け皿になれていない」とした。
ロマーノ氏は「野党側に状況を改善し、国を前に進める計画は見えてこない」とも語っている。
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