エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)が16日夜、各政党の下院リーダーを集め、大統領罷免請求審議のための特別委員会のメンバーを選出する手はずを整えたと17日付伯字紙が報じた。
ラヴァ・ジャット作戦の捜査妨害説やルーラ前大統領の逮捕回避のための官房長官指名などで、ジウマ大統領の罷免や辞任を求める声が一段と高まる中、下院の特別委員会は、昨年12月に最高裁が定めた通り、各政党リーダーが指名したリストを記名投票で承認する形で設置される。
特別委員会のメンバーは昨年12月、自党リーダーが指名したメンバーに不服を唱えたPMDB議員達が別の議員を選出する事を要請、下院議長がそれを認めた後、PMDBの反政府派と野党側のまとめたリストが無記名投票で承認されたが、最高裁がそれを却下するという事態が起きた。
特別委員会は政党リーダーが指名したメンバーを議会が記名投票で承認する事や、下院が大統領罷免手続きの継続を決めても、それを受け入れて審議を行うか否かは上院が決める事などは、最高裁がその際定めた。
これによって大統領罷免手続きが振り出しに戻り、下院議長が不服の申し立てをしたが、これが16日の最高裁審理で却下されたのを受け、特別委員会設置への手続きが再開された。
下院議長は各政党に17日正午までに委員のリストを提出するよう要請しており、可能なら17日夕刻からの審議でリストを承認、21日か22日に委員長の選出やその後の日程調整を行う。
委員会設置後は、会合数にして10回と5回を上限として、大統領の弁明期間とその審議期間が設けられる。委員会が罷免手続き継続を進言した場合は下院本会議にかけられ、3分の2以上(342票)以上が賛同すれば、審議の場が上院に移る。審議日程は委員会の会合が週3回か、平日は毎日となるかによって差が出るが、下院本会議での投票は4月半ばか5月初旬となる見込みだ。