2015年度全伯太鼓大会で優勝した飛翔太鼓が、3月20日に大分県大分市のiichiko総合文化センターグランシアタにて開催される、第18回日本太鼓ジュニアコンクール出場のためサンパウロ市より旅立った。全伯太鼓大会初となる2度目の参加となる。
「飛翔太鼓」はサンパウロ市より南西170キロに位置する、コロニア・ピニャール移住地の子ども達によって構成される。約50家族がぶどうや柿やびわといった農業が主な産業の緑豊かな村で暮らしており、この小さな集落で太鼓の魅力に引き込まれた彼らを、地域が一丸となって応援している。
その声援を背に、メンバーは夏休みの間、週5日、一日7時間も太鼓の音を響き渡らせた。基礎練習とチームワークを大切にし、手のひらにできた固い豆がひび割れ、血がにじみ出たとしても、泣きながら食らいつく若者たち。
練習中、メンバーらに頑張る理由を尋ねると、「ここまで応援してくれた父、母、そしてすべての人々に感謝の気持ちがあるからだ」と声をそろえて語った。
サンパウロ市グアルーリョス空港では15日、日本への旅立ちの期待と、いつも傍にいた父や母との別れに、目に涙を浮かべるメンバーも見られた。